妙齢の女性のツボにはまるネックレス
2012/06/15
当時、僕は人力車を引く車夫の方々に
「豆銀」を取り扱ってくれませんか?
という営業を行っておりました。
大きい組織で運営されている会社さんには、
なかなか相手にしてもらえない状況。
そこでいろいろ調べてまわるうちに
フリーで人力車を引く方がいると判明。
さっそく営業活動にはいりました。
すると、業界でも有名な方はさすがにレスポンスが速いです!
すぐにアポをいただきまして、あくる日にはお伺いしたんです。
場所の指定は、浅草のとある住宅街の中の人力車の車庫前。
ちなみに人力車の車庫は、長屋のようなつくりをしておりました。
(そこでの話をすると楽しくて長くなるので、また今度にしますね。)
じゃ、いつ妙齢の女性が登場するのか?と申しますと、、、
ひと通りの商談を終えて、お暇しようとしているときです。
すでに近所のお子様やら、お兄さん方々が自分の周りを取り囲んでいます。
「ねぇ、それなあに??」
「どうしたの?遊ぼうよ~」
ね、下町の状況って分かりますよね。
もうあと少しでカンケリでもして遊ばないとその場を去れない状況。。。
そこへきて銀細工の営業さんが来ていると聞いて、長屋の大家さんが
「なんだい?いろいろ見せてくれや~」
と階段を降りてくる始末。
まぁ車庫の大家さんと聞けば、しょうがありません。
本当は、人力車の方に向けてさきほど説明したサンプルを
玄関先でまた広げていきます。。。。
うううう、こういう営業って一番したくないと思っていたのになぁ。。。
すると、大家さん目聡く一番おおきくて、
しかもひときわキラキラ輝くネックレスをみつけて
「それいくらや?」
といいながら一瞬で僕の目の前からいなくなりました。
実際にはお財布をとりに階段を上がったんですけどね。
うううう、これサンプルだし、値段決めていないしぃぃぃぃぃぃ
ドン、ドン、ドン
階段を駆け下りる音がさっきより元気いいです。。。
これで「売り物ではないです」とはいえない状況が確定。
うううう、そちらは1万2千円くらいです。。。
「そうか、安いな、じゃそれで決まり!」
正直、ぼくは営業なんてしていません。
奪い取られたんです。大切なサンプルを。。。。
それが今度、発表します「融氷ネックレス」でございます